大野ダムを離れた私達は、まるで河に沿って進むかのように、舞鶴へ向かいました。
1月に香住で見て以来の海に、心がはずんでしまいました。
しかも、私は新潟出身。“海”といえば底抜けに明るいイメージの東シナ海でもなく、ゆったりと
広がる太平洋でもなく、どこかに暗さを秘めた日本海とくる人間です(苦笑)。
ところが、彼に見せてもらった舞鶴の海岸は、私のイメージとはずいぶん異なったものでした。
何艘ものボートが並ぶ桟橋。砂浜のない海岸。まるで湘南のマリーナをそのまま持ってきたみたい。
日本海とマリーナ、という組み合わせは、私にとっては意外なものだったので、かなりの驚きでした。
そういえば、1月に訪れた香住の海は、綺麗なマリンブルーでした 。
冬の日本海といえば鉛色、というイメージしか持たなかった私は、そこでも驚きました。
同じ日本海とはいえ、地域によってずいぶん違いがあるものだ、と、しみじみ感じたのでしたが、
その感覚を再度呼び覚まされたような気がしました。
それでも、どこか陰があるような気がしてならないのは、私の日本海に対する先入観でしょうか。
実に穏やかな表情の海です。
季節や、その日の天候によってがらりと表情を変える海を、私はこよなく愛しています。
また日を改めてここに来たら、また、違った表情を見せてくれることでしょう。
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